パブロ・カザルス/バッハ無伴奏チェロ組曲
パブロ・カザルスがバッハの無伴奏チェロ組曲に出会ったのは、まだ13歳のときだった。マドリッドの楽譜屋で古ぼけた譜面を見つけたカザルスは、この曲の真価を見いだし、10年以上にわたって研鑚の日々を送った。そして、のちの公開演奏によって音楽界に衝撃をもたらした。
それまではつまらない練習曲と思われていたこの作品を、音楽史上希有の名作であることを知らしめたのである。大型のチェロでは重音奏法がしにくいのだが、バッハは組曲の一部でその高度な奏法を要求している。そのせいか、単純な旋律に聴こえていても、フレーズやメロディが複雑に絡み合っていることがわかる。
各組曲とも前奏曲で始まり、当時ヨーロッパで流行していた舞曲(アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグ)が続く。<1>の前奏曲は即興的要素が強い自由な形式になっていて、演奏者の個性が最初に感じられる部分だ。カザルスの演奏は素朴で情熱的。右腕全体で弓を使う現在の方式をあみ出したカザルスならではのダイナミックさが伝わってくる。
それまではつまらない練習曲と思われていたこの作品を、音楽史上希有の名作であることを知らしめたのである。大型のチェロでは重音奏法がしにくいのだが、バッハは組曲の一部でその高度な奏法を要求している。そのせいか、単純な旋律に聴こえていても、フレーズやメロディが複雑に絡み合っていることがわかる。
各組曲とも前奏曲で始まり、当時ヨーロッパで流行していた舞曲(アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグ)が続く。<1>の前奏曲は即興的要素が強い自由な形式になっていて、演奏者の個性が最初に感じられる部分だ。カザルスの演奏は素朴で情熱的。右腕全体で弓を使う現在の方式をあみ出したカザルスならではのダイナミックさが伝わってくる。
- 2005.11.02 Wednesday
- 貴兵衛の好きな音楽
- 23:37
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- by wasuiya